こんにちは!武田塾田無校・ひばりヶ丘校・東久留米校で統括をしている井関です。
受験生の中では、就職に有利になるように国公立大学を目指している方も多いかと思いますが、国公立大学は基本的に入試難易度や倍率が高く、十分な対策は必要不可欠となります。
とはいえ、可能なら難易度は下げたいですし、志望校を決める前に国公立大学で入りやすい学部は把握しておきたいところです。
そこで今回は、全国の国公立大学で入りやすい学部を文理別に紹介していきます。
目次
国公立大学の入りやすい学部の特徴とは?
全国にある大学の中でもレベルが高いとされている国公立大学ですが、中でも入りやすい学部の特徴としては以下の3つが挙げられます。
- 全学部内でも偏差値が低め
- 2次試験の科目数が少ない
- 倍率が低い
他学部と比べて偏差値が低いと単純に入試の難易度が低くなるので、現在の学力に自信が持てない方は偏差値を基準にして見てみると良いでしょう。
また、2次試験の科目数が少ないと1次試験の学科試験に力を十分に注ぐことができるので、科目数や試験の内容についても確認することをおすすめします。
上記の3つ以外にも、「STARS」(佐賀大学・鳥取大学・秋田大学・琉球大学・島根大学の頭文字をとった呼称)と呼ばれる一般的に入りやすいと言われている国公立大学群があり、いずれも低すぎないレベルの国公立大学なので1つの候補としてチェックしておきましょう。
【文理別】国公立大学で入りやすい学部
上述のように、国公立大学でも入りやすい学部には特徴がありますが、実際にはどの大学の学部が入りやすいのでしょうか?
ここからは、文理別に国公立大学の穴場学部を合計13学部紹介していきます。
文系①|秋田大学国際資源学部
国公立大学で入りやすい学部1つ目は、秋田大学国際資源学部です。
上述した入りやすい国公立大学群の「STARS」のうちの1校である秋田大学国際資源学部は、日本で唯一資源学を学べる学部としても有名です。
国際資源学部からさらに「資源政策コース」「資源地球科学コース」「資源開発環境コース」の3つに展開しており、世界を舞台に資源国との交渉力を身につけたり、新たな資源の可能性を探し求めたりなど文理双方のグローバル資源人材を育てています。
秋田大学国際資源学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 37.5~47.5 |
---|---|
共テ得点率 | 53%~60% |
倍率(2023年度) | 1.5 |
倍率(2022年度) | 2.0 |
選択するコースによって偏差値はかなり変わるため、偏差値を基準にして志望校を決めたい人は偏差値37.5となっている「資源地球科学科コース」を選択すると安心でしょう。
また、倍率が5.0を超える医学部と比較すると国際資源学部は前年度の倍率が1.9とかなり余裕があるので入試対策もしやすいです。
文系②|群馬大学共同教育学部
国公立大学で入りやすい学部2つ目は、群馬大学共同教育学部です。
共同教育学部は国・数・社・理・英といった主要5教科の専攻のほかにも、技術・音楽・美術・家政・保健体育の副教科の専攻や教育人間科学を学ぶことができる専攻など、全13専攻から選択することが可能です。
また、在学中に小・中・高・幼稚園・特別支援などの複数の教員免許状を取得することが可能で、卒業後は教員はもちろん官公庁で活躍している人もいます。
群馬大学共同教育学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | – |
---|---|
共テ得点率 | 46%~67% |
倍率(2023年度) | 1.9 |
倍率(2022年度) | 1.8 |
共同教育学部の共テ得点率は専攻によって上下していて、特に音楽専攻は46%と学部内でも1番低いです。
音楽専攻の2次試験は学科試験がないため受験勉強はしやすいかと思われますが、2次試験の内容は実技と面接となっており、こちらも十分な対策が必要になってきます。
文系③|愛知教育大学教育学部
国公立大学で入りやすい文系の学部3つ目は、愛知教育大学教育学部です。
愛知教育大学教育学部は、「幼児教育専攻」「義務教育専攻」「高等学校教育専攻」「特別支援教育専攻」「養護教育専攻」の5つの学校教員養成課程と教育支援専門職養成課程で構成されています。
子どもたちの発達の段階を踏まえて、個々が成長できるような指導力を持つ質の高い教員を育成することを掲げており、在学中に多様な資格を取得できるようにそれぞれに対応した科目群が用意されています
愛知教育大学教育学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 45.0~55.0 |
---|---|
共テ得点率 | 47%~70% |
倍率(2023年度) | 2.1 |
倍率(2022年度) | 2.0 |
愛知教育大学教育学部の入試は共通テストに比重があるため、対策は共通テストをメインにして進めるといいでしょう。
また、倍率も例年大きな変動はないため今年度の倍率も2.0〜2.5程度になるかと予想されます。
文系④|奈良教育大学教育学部
国公立大学で入りやすい文系の学部4つ目は、奈良教育大学教育学部です。
奈良教育大学教育学部は、「教育発達専攻」「教科教育専攻」「伝統文化教育専攻」の3つの専攻から構成されており、さらに合計で14の専修・履修分野に別れています。
できるだけ早い時期から現場経験を積めるように、各教育委員会と連携を取りながら教育実習とは別の「スクールサポーター」として学生を学校現場に送り出す取り組みを行っているところが特徴です。
奈良教育大学教育学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 47.5~55.0 |
---|---|
共テ得点率 | 48%~67% |
倍率(2023年度) | 2.1 |
倍率(2022年度) | 2.3 |
奈良教育大学教育学部の学科試験では専攻する科目を選んで受験することになりますが、各教科で出題範囲は広くなるので網羅性を高めておく必要があります。
2次試験は300点満点の小論文が出題されるため、学科試験だけでなく小論文対策も併せて行いましょう。
文系⑤|滋賀大学教育学部
国公立大学で入りやすい文系の学部5つ目は、滋賀大学教育学部です。
滋賀大学教育学部は「初等教育コース」「中等教育コース」「障害児教育コース」の3つのコースから構成されていて、卒業と同時に「幼稚園教諭一種免許状」「小学校教諭一種免許状」「中学校教諭一種免許状」「特別支援学校教諭一種」がそれぞれのコースで取得することができます。
滋賀大学教育学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 45.0~50.0 |
---|---|
共テ得点率 | 50%~62% |
倍率(2023年度) | 2.9 |
倍率(2022年度) | 2.5 |
教育学部では、共通テストで6割弱ほど得点が取れていれば良いため、入試難易度は比較的低めであると言えるでしょう。
選抜方法は文系・理系に分かれており、その他のコースや専攻する科目によっては面接や各科目の実技試験を行うので、学科試験と併せて対策しておく必要があります。
理系①|室蘭工業大学理工学部 夜間コース
国公立大学で入りやすい理系の学部1つ目は、室蘭工業大学理工学部 夜間コースです。
室蘭工業大学理工学部 夜間コースの学科は「創造工学科」の1学科となっており、さらに機械系コース・電気系コースの2つのコースに分かれています。
理工学部 夜間コースは、月曜日から金曜日までの17時から21時45分までが授業時間となっているため働きながら通学することも可能です。
室蘭工業大学理工学部 夜間コースの偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 35.0~40.0 |
---|---|
共テ得点率 | 43%~57% |
倍率(2023年度) | 3.4 |
倍率(2022年度) | 2.6 |
室蘭工業大学理工学部 夜間コースは、偏差値・共テ得点率共に他の国公立大学と比べると低めなので難易度はかなり低めであることがわかります。
しかし、入試難易度が低いことや定員が40名であることから、理工学部夜間コースは倍率が少々高くなりやすいです。
理系②|岩手県立大学ソフトウェア情報学部
国公立大学で入りやすい理系の学部2つ目は、岩手県立大学ソフ トウェア情報学部です。
岩手県立大学ソフトウェア情報学部は「データ・数理科学」 「社会システムデザイン」「人工知能」「コンピュータ化学」の4つのコースを設けてい て、各コースでコンピュータサイエンスを軸とし、未来で役に立つソフトウェア開発を目指せる人材を育成しています。
岩手県立大学ソフトウェア情報学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 42.5.0~45.0 |
---|---|
共テ得点率 | 58%~60% |
倍率(2023年度) | 2.8 |
倍率(2022年度) | 3.1 |
岩手県立大学ソフトウェア情報学部は理系の学部という事もあり、数学の配点が高くなっています。
2次試験でも数学が試験科目として指定されており、数Ⅰ・数A(場合の数と確立・図形の性質・整数の性質)・数Ⅱ・数B(数列・ベクトル)・数Ⅲが300点満点で出題されるため、入試対策を行う際は数学を重点的に行うと良いでしょう。
理系③|前橋工科大学工学部
国公立大学で入りやすい理系の学部3つ目は、前橋工科大学工学部です。
前橋工科大学工学部は、「建築・都市・環境工学群」「情報・生命工学群」の2つの工学群に分かれていて、合計6つのプログラムから興味のある分野を選択して学習することができます。
国際水準の大学を目標として、群馬県内の公立大学(群馬県立女子大学・群馬県立県民健康科学大学・高崎経済大学)と教育・研究の連携を行っており、学生はその一環として自校以外の3つの大学の授業も受けることができます。
また、その授業で取得した単位は卒業するまでの単位として扱うことも可能です。
前橋工科大学工学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 42.5 |
---|---|
共テ得点率 | 54%~63% |
倍率(2023年度) | 2.5 |
倍率(2022年度) | 1.9 |
前橋工科大学工学部は前期・中期共に1次試験の配点率が高いので、入試対策を行う際は学科試験をメインに行うと良いでしょう。
前期の2次試験科目は数学で、数Ⅰ・数A・数Ⅱ・数B・数Ⅲの範囲から出題されます。
また、中期の2次試験は小論文ですが配点比率は10%なので、中期で受験する人は1次試験を特に重点的に対策を進めることをお勧めします。
理系④|富山大学都市デザイン学部
国公立大学で入りやすい理系の学部4つ目は、富山大学都市デザイン学部です。
富山大学都市デザイン学部は、「地球システム科学科」「都市・交通デザイン学科」「材料デザイン工学科」の3つで構成されていて、インフラ整備など都市環境を作る技術や災害に強い都市建設・交通の基盤をデザインできる人材を育てています。
富山大学都市デザイン学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 42.5.0~45.0 |
---|---|
共テ得点率 | 58%~60% |
倍率(2023年度) | 2.8 |
倍率(2022年度) | 3.1 |
富山大学都市デザイン学部は、偏差値が42.0〜45.0と比較的低めなので難易度もそこまで高くはありません。
しかし、1問ずつの配点が大きめである傾向があるため、各教科で凡ミスをしてしまわないように基礎はしっかりと固めておくことをおすすめします。
理系⑤|県立広島大学生物資源学部
国公立大学で入りやすい理系の学部5つ目は、県立広島大学生物資源学部です。
県立広島大学生物資源学部は「地域資源開発学科」「生命環境学科」の2学科で構成されていて、生命環境学科の中には生命科学コースと環境科学コースがあります。
地域産業の再生や新規産業を作り出せる人材の育成を目標として、農・食に関する知識や技術・現場での実践力・マネジメント力を養えるところが特徴です。
県立広島大学生物資源学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 42.5.0~47.5 |
---|---|
共テ得点率 | 47%~56% |
倍率(2023年度) | 1.8 |
倍率(2022年度) | 1.7 |
県立広島大学生物資源学部の倍率は、今回紹介している他の国公立大学と比べても低めなので入試対策は行いやすいかと思います。
生物資源学部全体の共テ得点率もそこまで高くなく、特に得点率が47%の環境科学コースを受験科目として選択すると入試の難易度も低くなるでしょう。
理系⑥|島根大学総合理工学部
国公立大学で入りやすい理系の学部6つ目は、島根大学総合理工学部です。
島根大学総合理工学部は、「物理工学科」「物質化学科」「地球科学科」「数理科学科」「知能情報デザイン学科」「機械・電気電子工学科」「建築デザイン学科」「理工特別コース」の8つで構成されています。
また、島根大学は国公立大学の中でも入りやすい学部と言われている大学群「STARS」のうちの1校としても知られています。
島根大学総合理工学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 45.0.0~47.5 |
---|---|
共テ得点率 | 55%~65% |
倍率(2023年度) | 1.6 |
倍率(2022年度) | 2.3 |
島根大学総合理工学部は、偏差値が45.0〜47.5という事もあり基礎的な問題が解ける人であれば難易度もそこまで高くはありません。
後期に受験する場合は2次試験に面接があるため、1次の学科試験対策だけでなく面接練習も併せて行っておく必要があります。
理系⑦|名桜大学人間健康学部
国公立大学で入りやすい理系の学部7つ目は、名桜大学人間健康学部です。
名桜大学人間健康学部は、「スポーツ健康学科」「看護学科」「健康情報学科」の3つの学科で構成されています。
各学科では国家資格を含む様々な資格習得をサポートしていて、資格取得に必要な科目が履修できるのはもちろん、実際に企業や福祉施設などの現場を体験できるインターンシップがカリキュラムに組まれているところが特徴です。
名桜大学人間健康学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | – |
---|---|
共テ得点率 | 47%~59% |
倍率(2023年度) | 2.4 |
倍率(2022年度) | 2.7 |
名桜大学人間健康学部は学科によって1次の学科試験科目数が異なり、配点率がそれに伴って変わっています。
スポーツ健康学科と看護学科の2次試験には面接があり、健康情報学科はデータを含んだ記事や論文を読み解く読解力・英語力・論述的な意見を記述する総合問題がありますが、それぞれの得点が一定の基準に満たない場合は不合格となってしまうため、入念な対策を行いましょう。
理系⑧|琉球大学工学部
国公立大学で入りやすい理系の学部8つ目は、琉球大学工学部です。
琉球大学工学部は、「機械工学」「エネルギー環境工学」「電気システム工学」「電子情報通信」「社会基盤デザイン」「建築学」「知能情報」の7つのコースから構成されています。
所属するコース以外の分野の専門知識も身につけることができる科目もあるため、自分の興味のある分野を突き詰めてより深めることが可能です。
琉球大学工学部の偏差値・共テ得点率・倍率は以下のようになっています。
偏差値 | 40.0 |
---|---|
共テ得点率 | 50%~60% |
倍率(2023年度) | 2.0 |
倍率(2022年度) | 2.1 |
琉球大学工学部も、国公立大学で入りやすい大学群「STARS」のうちの1校であり、偏差値も40.0と低めです。
倍率もここ数年そこまで大きな変動は見られていないため、今年も2.0〜2.5以内で収まることが予想されますが、継続的に倍率はチェックしておくと良いでしょう。
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国公立大学で入りやすい学部はどこ?|まとめ
学歴は一生残るものなので、可能な限り国公立大学に入りたいという方も受験生の中には多いです。
国公立大学でも入りやすい学部の特徴としては以下の3つが挙げられます。
- 全学部内でも偏差値が低め
- 2次試験の科目数が少ない
- 倍率が低い
自分で入りやすそうな学部を探してみるときは、この3つのポイントを意識してリサーチすることをおすすめします。
上記のほかにも、理工学部や教育学部などのニッチな分野や卒業後の職業がある程度絞られているような分野の学部は、国公立大学の中でも比較的入りやすい学部となっていることが多いです。
今回紹介した13学部は入りやすい学部として挙げましたが、いずれも受験勉強をしなくても入れる大学というわけではありません。
自分のなりたい将来のためにも、入試に必要な科目と自分の得意不得意を照らし合わせながら対策を行うようにしましょう!
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